キシリトールについて
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みなさんこんにちは!衛生士の町田です
皆さんは、キシリトールをご存知ですか?
ガムやタブレットなどに入っていることが多くまた、商品名としても使われていて、
「キシリトールは歯に良いもの」となんとなく知ってる方が多いと思います!
そこで、キシリトールとは何なのか?どのような効果があるのか?
今回はキシリトールについてお話ししたいと思います!
◎キシリトールとは?
キシリトールは、主に白樺や樫といった樹木や植物を原材料とする、天然の甘味料です。
苺やカリフラワー、ほうれん草などの野菜や果物にも含まれています。
また、私たち人間の体の中でも1日に約10〜15グラム作られています。
人工的に作られたキシリトールもあり、お菓子やさまざまな加工食品に使われていますが、
成分は自然由来のものと同じなので、安心して摂取できます。
◎キシリトールの効果は?
1、砂糖より血糖値を上がりにくくする
キシリトールは砂糖と同じぐらいの甘みがありますが、
カロリーは砂糖の4分の3ほどしかありません。
血糖値を上げないため、糖尿病患者さんの食事の甘味料としても使われています。
2、唾液の分泌を促してくれる
唾液はお口の中をきれいにしてくれる効果もあるので、
虫歯になりにくい口腔内環境を作ります。
これはお口の中の健康を保つために必要なことです。
キシリトールの甘さが唾液の分泌を促してくれたり、
キシリトールガムを噛むことで分泌がさらに促されたりします。
甘味による刺激と咀嚼の2つの効果で、お口の健康を守ることができます。
3、虫歯予防に最適
キシリトールが虫歯予防に良いと言われる理由は3つあります↓↓↓
①プラーク(歯垢)をサラサラにする
キシリトールは虫歯の原因となる細菌(ミュータンス菌)の働きを抑えるため、
キシリトールガムを噛んだ後に歯みがきをすると、
プラーク(歯垢)を簡単に落とすことができます。
②虫歯の原因となる酸を作らない
プラークの中にいるミュータンス菌が酸を作り出し、歯を溶かすことで虫歯になりますが、
ミュータンス菌はキシリトールから酸を作ることができません。
それに加えてキシリトールは虫歯の原因菌であるミュータンス菌の活動を抑える性質もあります。
またキシリトールは酸を中和する働きもあるのです。
③再石灰化を促す
通常、酸によって歯の表面が溶けても(脱灰)、唾液がお口の中を中和することで、
カルシウムやリンが歯の表面に戻って脱灰した歯を修復してくれます(再石灰化)。
この繰り返しで、虫歯になりにくい歯が作られていくのですが、
キシリトールは再石灰化を促す効果があります。
キシリトールには虫歯になりにくい効果がたくさんあるので、
積極的に活用することをオススメします!
◎キシリトールの選び方は?
・キシリトール配合量が多いものを選ぶ(100%に近いほうが望ましい)
・糖類を一切含まない(糖質0g)ものを選ぶ
・クエン酸・果汁などの酸性物を含まないものを選ぶ
(歯が酸性環境にさらされることで表面からカルシウムやリンといった成分が
溶け出してしまい酸の刺激に弱い歯にとって良くない環境になる為避けましょう)
◎1日の摂取量は?
食品添加物の安全性を評価する国際的な会議(JECFA)では
1日の摂取許容量は特定せずと評価されたことから1日の制限がなく、
人間の体にとって安全という事がわかります。
お子さまだけでなく妊婦さんやご年配の方も安心して食べられます。
◎キシリトールの効果的な取り入れ方は?
虫歯予防のために必要なキシリトールの量は、1日5グラム以上と言われています。
摂取するタイミングは、食後・歯磨き前に最低5分以上噛んでください。
そして3ヶ月以上、毎日続けることが大切です!
キシリトールはタブレットや飴にも含まれているので、
歯科矯正をしている方や入れ歯等でガムを控えている方も、安心して摂取できます。
ただ、ガムを噛むことで唾液の分泌が促されるので、可能であればガムの摂取がおすすめです。
なお、キシリトールは一度にたくさんの量を摂取すると
腸の水分を吸収する働きがある為お腹がゆるくなり、
下痢を引き起こすことがあるため、毎食後や間食でこまめに摂るようにしましょう。
キシリトールはあくまでも補助的に使うもです。
お口の中の健康を維持するためには普段から正しい歯磨きを行うこと、
歯科医院で定期検診を受けることが、大切です。
より効果的な虫歯予防を、私たちと一緒に目指しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪