オールオン4

オールオン4（All-on-4）は全ての歯を失った場合に適応するインプラントを活用した治療法です。
基本4～6本のインプラントを埋め込み、その埋め込んだ4本のインプラントを支柱にして、上からすべての歯が連なったブリッジを被せていきます。
インプラントブリッジとも呼ばれています。

インプラントを固定源としているため、一般的な入れ歯よりも固定力に優れています。
歯の部分から歯茎の部分までが再現されているため、見た目にも支障がない審美的な治療です。
固定式のため、一般的なブリッジと同じ感覚で使用が可能です。

治療の翌日に仮歯の装着が可能

オールオン4治療は、手術初日にインプラントを埋入し翌日には仮歯を装着いたします。
エス歯科には専門の技工士がいるため、翌日の仮歯装着を可能にしています。
（※状態によって翌日に装着できない場合もあります。）
これにより失っていた歯の機能を短期間で回復させることができるため、すぐにお食事や会話を楽しむことができます。

患者様への負担を軽減

通常のインプラント治療で12本の歯を取り戻そうとすると、かなりの時間を要することになります。
オールオン4の場合、4本のインプラント埋入の装着となるため、通常と比べて治療時間・期間を大幅に短縮し、患者様の治療への負担を軽減することができます。
また、オールオン4は顎の骨を増やすための骨造成手術を行う可能性も低く、比較的身体的負担の少ない治療です。

違和感が少ない

インプラントを固定源とし、入れ歯では覆われていた口蓋（お口の中の天井部分）も露出された設計となっているため、入れ歯と比べても違和感が少ないものとなります。

固定式で着脱管理が必要ない

オールオン４は、入れ歯とは異なり固定式のため取り外す必要がありません。
外出や旅行なども気軽に楽しむことができます。

治療費を抑えることができる

多くの歯をインプラントで1本1本修復しようとすると、かなり高額の治療費となってしまいます。
オールオン4は、埋入するインプラントの本数は最低4本のみのため、1本ずつのインプラントと比べると治療費用を抑えることができます。

機能的に優れている

オールオン4はよく総入れ歯と比較されます。
総入れ歯の場合、装置が歯茎に触れてしまい発音しにくいことがありますが、オールオン4では、顎の骨へと直接装着するため発音がしやすいです。
また、外れる心配もなく天然歯と同じような噛み心地でお食事を楽しんでいただけます。

顎の骨の吸収を制御できる

一般的な入れ歯は、顎の骨に刺激が伝わりにくく、多少の骨の吸収は防ぐことが難しいと考えられています。
ですが、オールオン4であれば顎の骨に刺激が伝わりやすく、吸収されるのを制御できます。

白く艶のある美しい見た目

オールオン4の人工歯は患者様ごとのお顔に調和するよう、1つ1つ丁寧に作成されます。
そのため、非常に美しい仕上がりとなり天然歯と同等、もしくはそれ以上に美しい歯を手にいれることができます。

治療できる歯科医院が限られる

オールオン4は、歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士など関わるすべてのスタッフに高い技術が求められる治療方法です。
また、高精度な医療専門機器が必要不可欠となります。
そのため、通常のインプラント治療を提供している歯科医院であっても、オールオン4を取り扱っていない医院は多くあります。

保険適用外の自費診療

オールオン4は、治療費のすべてが患者様負担となる自費診療のため保険治療と比べると治療費が高額になります。
ただ、保険範囲内の治療と比較をすると取り扱える治療方法や機材、道具に制約がないため、機能的にも審美的にも優れた治療をご提供することが可能です。

オールオン4は、4本のインプラントを土台として固定するタイプの総入れ歯で、しっかりと固定されるため、自然な噛み心地と安定性が特徴です。
インプラントは顎骨に直接固定されるため、歯槽骨の減少を防ぎ、しっかりとした支持力を提供します。
従来のインプラント治療に比べて少ないインプラントで済むため、治療期間や費用を抑えつつ、効果的な結果を得られることが多いです。
また固定式のため、取り外す必要がありません。
食事や会話時の不安が少なく、快適で自然な感覚を保てるのが魅力です。

一方総入れ歯は、歯茎にフィットさせて使用する取り外し可能な補綴物です。
手術が不要で、装着も比較的簡単に行えるため、手軽な選択肢として多くの患者様に推奨されています。
ただし、総入れ歯は固定されていないため、装着感や噛み心地にやや不安定さが生じることがあります。
また、長期間使用すると、顎骨の減少が進行することもあるため、定期的な調整が必要です。
取り外して清掃できるため、口腔内の清潔を保つ点では利便性がありますが、日常の使用において固定感が劣る場合があります。

オールオン4（All-on-4）は、インプラント治療の分野で世界的に活躍した「Dr.パウロ・マロ（Dr.Paulo Malo）」によって開発されたインプラントシステムです。
ポルトガルのリスボン大学歯学部を卒業した後、1990年代にオールオン4技術を開発しました。
Dr.マロはこのオールオン4技術を「ノーベル・バイオケア社（Nobel Biocare）」と協力し、世界中の歯科医療へ広めていきました。
ノーベル・バイオケア社が提供するトレーニングプログラムや教育セミナーによって技術は会得され、より多くの患者へ提供されていきました。

当院では、患者様の口腔内の状態や顎骨の質・量を事前に精密に診断した上で、最適なインプラント位置を決定します。
負担を最小限に抑えた治療で、短期間での回復をサポートいたします。
治療後も定期的なメンテナンスを通じて、長期間にわたり機能と美しさの維持を重視します。
患者の生活の質向上を第一に考え、個別のニーズに対応した治療プランを提供します。

朝昼晩の1日3回を目安に歯磨きをするようにしましょう。
ポイントは、力をかけすぎないように優しい力で歯周ポケットの汚れを掻き出すイメージです。
歯ブラシだけでは清掃が難しいと感じる場合には、歯間ブラシを併用することもおすすめです。

定期検診では、インプラントが正常な状態かチェックしていきます。
レントゲンで顎の骨の状態を確認し、正しい噛み合わせを行えているかをみていきます。
また、セルフケアでは清掃が難しい部分に汚れが溜まっていることもあるため、専用器具を用いて歯石・歯垢を除去していきます。

オールオン4とは、すべての歯を失った場合に適応するインプラントを活用した治療法です。
安定性に優れ、入れ歯のような精神的負担がない画期的な方法となっています。
当院では、歯がない時間をできる限り減らし、患者さまの心身的負担に考慮した治療を心掛けております。
そのため、手術翌日に仮歯の装着が可能であり、インプラントと顎の骨が結合を待つ間も、日常生活を問題なく行えるように設計しています。
インプラント埋入に関するご質問がある際は、どうぞお気軽にご相談ください。

横浜エス歯科クリニック院長
栗野 裕司